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執筆・監修:株式会社レックアイ(GeoLead 運営会社)
この記事の結論
Googleマイマップは、Googleが提供する地図作成サービスで、自分で作った地図にピンやラインを書き込み、他の人と共有できます。ふだん経路検索やお店探しに使う Googleマップが「調べるための地図」であるのに対し、Googleマイマップは「自分のデータを載せて残すための地図」です。訪問営業では、訪問先のリストをこのマイマップに取り込んで、位置関係と訪問状況を1枚の地図で見えるようにする使い方をします。
手順は、①マップを作成する → ②取り込む表を用意する → ③表をレイヤーに取り込む → ④ピンの色分けで訪問状況を表す → ⑤共有範囲を決めて共有する → ⑥リストを更新したら再取り込みで反映する、の6ステップです。表は Googleスプレッドシートまたは CSV などのファイルから取り込め、1回の取り込みは2,000行以下、1つの地図に置けるレイヤーは最大10という上限があります(Google公式ヘルプの記載。仕様は変わることがあるため、実際の作業前に公式ヘルプで最新の内容をご確認ください)。
いっぽうで、訪問・DM の履歴を積み上げて集計する、送付停止や訪問辞退の申し出を以後ずっと反映し続ける、担当範囲ごとに見える情報を細かく分ける、といった営業固有の業務管理は、地図とは別に仕組みを用意することになります。マイマップは「訪問先を地図で見る」ところまでを担う道具と考え、その先の業務管理をどこで受け持つかを最初に決めておくと、あとから作り直さずに済みます。
この記事の対象
Googleマイマップで新しいマップを作成し、分かる名前を付けます(例:「◯◯区 7月 訪問予定」)。最初に決めるのは「この地図に何を載せないか」です。対象エリアと期間を絞ると、このあとの取り込み件数が上限に収まりやすくなり、地図も読みやすくなります。
1つの地図に置けるレイヤーは最大10です(Google公式ヘルプの記載)。全部を1枚に載せようとすると早い段階で行き詰まるため、エリアや期間で区切って始めてください。
列は「住所」「名称」「訪問状況」「最終接触日」「メモ」「担当者」を基本に、突き合わせ用の一意の列(顧客番号・物件IDなど)を必ず1つ用意します。この一意の列が、あとで更新を反映するとき(手順6)の要になります。住所は「1丁目2番3号」と「1-2-3」のような表記のゆれを先に揃えておいてください。
顧客の実データをそのまま入れる前に、まず架空の数件で最後まで手順を通し、共有範囲の設定がどうなるかを確認してください。外部サービスへ顧客情報を入れてよいかは会社ごとにルールが異なるため、あわせて社内の規程もご確認ください。
レイヤーの「インポート」から、用意した Googleスプレッドシートまたは CSV などのファイルを選びます。取り込みの途中で「どの列を位置に使うか(住所や緯度経度)」「どの列をピンの名前にするか」を聞かれるので、住所の列と名称の列を指定します。1回の取り込みは2,000行以下という条件があるため、件数が多いときはエリアなどで分けて別のレイヤーに取り込みます。
取り込み後は必ず、ピンが立たなかった行がないかを確認してください。立たない場合の多くは住所の表記が原因です。手順2に戻って表記を直し、取り込み直すのが確実です。
レイヤーのスタイル設定で、色分けの基準にする列を「訪問状況」の列に切り替えます。値ごとにグループ分けされるので、たとえば「白=未訪問/青=訪問済み/緑=見込み/赤=対応不可」のように、チーム全員が同じ意味で読める色を割り当てます。アイコンも同じ画面から変更できます。
色の意味は地図の説明欄などに書き残し、凡例として明文化してください。人によって色の使い方が違う地図は、共有した瞬間に判断材料として使えなくなります。
共有の設定では、特定の相手にリンクを共有するか、一般公開するかを選べます。相手には閲覧のみを許可するか、編集まで許可するかを指定できます。訪問先の地図は基本的に「必要な人にだけ、閲覧または編集を明示的に許可する」設定にし、一般公開は選ばないのが実務的です。
共有する前に、地図に載っている情報を社外の人が見ても問題ないかを一度確認してください。顧客の氏名や住所を含む地図は個人情報を含むデータとして扱う必要があります。
訪問結果は元の表(Googleスプレッドシート)側を正として更新し、地図はそれを見るためのビューと考えると運用が安定します。レイヤーのメニューから「再インポートしてマージ」→「再インポート」を選び、「一致するアイテムを更新」で手順2の一意の列どうしを突き合わせると、設定済みのアイコンやスタイルを保ったまま内容だけを更新できます。なお、新しいファイルに存在しない既存のピンは削除され、新しい行はピンとして追加されます。リスト全体を正として取り込み直す運用と相性のよい挙動です。
「誰が・いつ更新するか」を決めておかないと、地図と表がずれて両方が信用できなくなります。たとえば「訪問したその日のうちに担当者が表を更新し、週明けに1回だけ地図へ反映する」といった形で、更新の担当と頻度を先に決めてください。
誰に閲覧だけを許可し、誰に編集まで許可するかを決めます。あわせて、担当が変わったときや退職者が出たときに共有を外す手順も決めておくと、あとから慌てずに済みます。
「未訪問・訪問済み・見込み・対応不可」など、色に対応させる状態の一覧と、どうなったら次の状態に変えるかの基準を文章で決めます。ここが曖昧だと、チームで共有した途端に地図の色が信用できなくなります。
元の表を更新する人と、地図へ反映する人・タイミングを決めます。更新が続かない場合はたいてい列が多すぎるサインなので、そのときは表の列を減らしてください。
エリア・物件種別・訪問状況のどれでレイヤーを分けるかを決めます。1つの地図に置けるレイヤーは最大10で、1回の取り込みは2,000行以下です(Google公式ヘルプの記載)。この2つの条件に収まる分け方を最初に選んでおくと、途中での作り直しを避けられます。
表と地図のどちらを「正」とするかを決めます。表を正として地図は取り込み直すという形にしておくと、地図側だけに書き込まれて表に残らない情報が生まれるのを防げます。
| 観点 | 1枚の地図にまとめる型 | レイヤーで切り口を分ける型 | エリア・担当ごとに地図を分ける型 |
|---|---|---|---|
| 向いている場面 | 一人で使い、訪問先が多くない | エリア・物件種別・訪問状況など切り口が複数ある | 担当者ごとに見せる範囲を分けたい |
| レイヤーの使い方 | 1つのレイヤーに全件を取り込む | 切り口ごとに1レイヤーを割り当てる(1つの地図で最大10レイヤー) | 地図ごとに1〜数レイヤー |
| 共有の仕方 | 地図を1つ共有すればよい | 同じく地図単位で共有する(見せる範囲を分けたいときは地図を分ける) | 地図ごとに共有相手を変えられる |
| 更新の手間 | 取り込み直しが1回で済む | レイヤーの数だけ取り込み直す | 地図の数だけ作業が増える |
| つまずきやすい点 | 件数が増えるとピンの見分けがつかなくなる | 1回の取り込みは2,000行以下・レイヤーは最大10という上限に当たる | 全体像を1枚で見渡せなくなる |
ピンとメモには最新の状態を書けますが、「いつ・誰が・何回接触したか」を積み上げて、エリア別や担当者別に集計するのは地図の役割から外れます。履歴を別の表で管理すると二重入力になりやすいため、どこに履歴を残すかを先に決めてください。
「今後の連絡を希望しない」という申し出は、その地図だけでなく、次に作るリストや地図にも引き継がなければいけません。申し出の受付から、元の表への反映、次回のリスト作成時の除外までを1本の流れとして決めておく必要があります。
共有は地図の単位で行うため、「同じ地図の中で担当エリアの分だけを見せる」といった細かな出し分けは、地図を分けるなど運用側の工夫で対応することになります。担当が増えるほど地図の数が増え、管理の手間も増えていきます。
建物にピンを立てても、アプローチする相手はその所有者であり、現地に住んでいるとは限りません。所有者の氏名や住所は登記情報から調べる工程が別に必要です。GeoLead は、地図上の物件登録を起点に、所有者調査・DM・反響の記録までを一つのサービスでつなぐ不動産営業向けのツールです(Googleマップについては、共有URLからのピン登録と、ピン詳細から Googleマップを開く操作に対応しています)。
取り込みから共有までの手順を架空の数件で先に試し、共有範囲の設定が意図どおりかを確認してから実データに切り替えてください。外部の地図サービスへ顧客情報を入れてよいかは会社ごとにルールが異なるため、自社の規程もあわせてご確認ください。
氏名・住所をピンに載せた時点で、その地図は個人情報を含むデータになります。利用目的をできる限り具体的に特定し、あらかじめ公表するか、取得後速やかに本人へ通知または公表してください(法令上の例外を除きます)。アクセスできる担当者の限定、保管と廃棄のルールも、通常の顧客リストと同じように必要です。
一般公開の設定にしない、社外の人が見える共有リンクを不用意に発行しない、といった基本を明文化してください。あわせて、訪問辞退や送付停止の申し出を受けた相手は営業対象から確実に除外し、申し出そのものは抑止のための記録として保持して、次回以降のリスト・地図を作る際にも照合される流れを決めておきます。
※ 本記事は一般的な実務の整理であり、法的助言ではありません。個別の適用可否については、 自社の法務担当者や専門家にご確認ください。